視線を校門に向けたまま、ドン引きする彼女に突っ込みを入れる。
校門の両脇に並んで挨拶する先生達。
その中にポツンと立つ、1人の男子生徒。
顔が広い青倉の情報によると、彼は生徒会にも委員会にも所属していない一般生徒とのこと。
爽やかな王子様スマイルを振りまいているけれど……粘着質な性格は当時から変わらず。
目隠しされた火曜日から、登下校中に校門で待ち伏せされていて。
水曜日と木曜日に至っては、昼休みに教室に押しかけてきた。
瀬那が対応してくれたから見つからずに済んだけど、もし教室の外で鉢合わせていたらと思うと……。
あぁ、思い出したらまた鳥肌が立ってきた。
せっかく保温性のある肌着を着てきたというのに、これじゃ意味がないじゃない。
「希歩……」
「大丈夫。先生いるから手は出してこないだろうし。昨日みたいに電車組と一緒に行けばなんとかなるよ」
このまま家に引き返したい。だが、昨日の今日。
ズル休みしたら両親に連絡がいってしまう上に、秋恵さん達にも迷惑をかけてしまう。
今後の動向が気になるところだけど、今日は金曜日。とりあえず、今日まではこの方法で乗り切ろう。
校門の両脇に並んで挨拶する先生達。
その中にポツンと立つ、1人の男子生徒。
顔が広い青倉の情報によると、彼は生徒会にも委員会にも所属していない一般生徒とのこと。
爽やかな王子様スマイルを振りまいているけれど……粘着質な性格は当時から変わらず。
目隠しされた火曜日から、登下校中に校門で待ち伏せされていて。
水曜日と木曜日に至っては、昼休みに教室に押しかけてきた。
瀬那が対応してくれたから見つからずに済んだけど、もし教室の外で鉢合わせていたらと思うと……。
あぁ、思い出したらまた鳥肌が立ってきた。
せっかく保温性のある肌着を着てきたというのに、これじゃ意味がないじゃない。
「希歩……」
「大丈夫。先生いるから手は出してこないだろうし。昨日みたいに電車組と一緒に行けばなんとかなるよ」
このまま家に引き返したい。だが、昨日の今日。
ズル休みしたら両親に連絡がいってしまう上に、秋恵さん達にも迷惑をかけてしまう。
今後の動向が気になるところだけど、今日は金曜日。とりあえず、今日まではこの方法で乗り切ろう。