決死の願いが天に届いたのか、チャイムが鳴った。
「……チッ。調子に乗りやがって」
バツが悪そうに捨て台詞を吐いて去っていった彼。
身体中に張り詰めていた緊張が一気に抜け、へなへなとその場に座り込む。
「英っ、大丈夫?」
「だい、じょうぶ。ごめん、巻き込んで」
「んな謝んなって。どこも、ケガしてない?」
「うん……ありがとう」
か細い声でお礼を言い、再び青倉の手を借りて立ち上がる。
その後、瀬那も駆けつけてきてくれて、3人で教室へと戻ったのだった。
*
それから2日が過ぎた、木曜日の夜。
【もしもーし、希歩、元気かー?】
「はーい、元気だよー」
ちゃぶ台にスマホを立てかけ、画面に映る父に向かって手を振る。
「足腰はどう?」
【すっかり。手すりなしで階段上れるようになったぞ。重い物はまだちょっと難しいけどな】
「……チッ。調子に乗りやがって」
バツが悪そうに捨て台詞を吐いて去っていった彼。
身体中に張り詰めていた緊張が一気に抜け、へなへなとその場に座り込む。
「英っ、大丈夫?」
「だい、じょうぶ。ごめん、巻き込んで」
「んな謝んなって。どこも、ケガしてない?」
「うん……ありがとう」
か細い声でお礼を言い、再び青倉の手を借りて立ち上がる。
その後、瀬那も駆けつけてきてくれて、3人で教室へと戻ったのだった。
*
それから2日が過ぎた、木曜日の夜。
【もしもーし、希歩、元気かー?】
「はーい、元気だよー」
ちゃぶ台にスマホを立てかけ、画面に映る父に向かって手を振る。
「足腰はどう?」
【すっかり。手すりなしで階段上れるようになったぞ。重い物はまだちょっと難しいけどな】