すると突如、何者かによって視界が遮られた。



「っ……!」



その場にしゃがみ込み、背中を丸めてうずくまる。


バクン、バクン、バクン。

ついさっきまで穏やかだった音色が、一瞬にして不吉な音色に。


目隠しされた拍子に落ちたプリントを拾おうと、床に手を伸ばしたら。



「あっはは。ごめんごめん」



全く悪びれる様子のない笑い声が頭上で響いた。

視界に入ってきた、上履きとスラックス。

骨張った手からプリントを受け取り、恐る恐る顔を上げると──。



「よっ、久しぶりっ」



目の前でしゃがんだ人物と視線がぶつかった。



「まさか同じ学校だったとはなぁ。髪型違うから全然見つけられなかったよ」