「おい、梨花子。あいつも彼女連れだからな。変なちょっかい出すなよ」
浮かれ気味の梨花子を修司がたしなめた。
「わかってるわよ。それほど身の程知らずじゃないわ。あたしは最初っから修ちゃん一筋なんだから」
「わっ、感じ悪っ」
「さっきのお返し～」
彼女にマジとも冗談ともつかないジャブを入れられ、ふてる修司の肩を賢が優しく引き寄せる。
「しょうがないよ、修司。勇介は別格だって。
見てくれだけの男ならいくらでもいるけど、あいつはまとってる空気が違うっていうか…
あの目で見つめられたら堕ちない子なんていないんじゃない？ね？ね？」
