「おーい!こっちこっち!」



修司が手を上げた。



「あ、勇介!?」



梨花子が叫んだその名前に、思わずドキリ。



『…ってか、去年、晴海ドームで展示会のバイトがあってさ。あたし達、その時からなの。

学生課の斡旋だったからR大から多勢来ててさぁ、そん中でも勇介ってばピカイチに目立ってたんだけど、聞けば筋金入りのタラシって言うじゃない。

とっとと見切りつけて、速攻、修ちゃんを狙い打ちしたってわけ…

これ、修司には内緒ね』



梨花子がさっき、こっそり耳打ちしてくれた。