大方の四年制大学の例に漏れず、ここR大でも女子は男子の五分の一にも満たない。
当然のように女子は何かと優遇されるし、こと恋愛に関しては引く手あまただ。
もちろん、合コンなんかで、他の女子大や短大に流れる場合もあるが、これがなかなか長続きしない。
特別マメでも、やり手でもない限り、結局は手近な所に落ち着くパターンがほとんど。
だから、高校時代なら全然モテそうにない女の子にだって、贅沢を言わない限りは薔薇色のキャンパスライフが約束されている―というわけだ。
美里は出鼻をくじかれ、その時のトラウマから数々の出会いを自ら逸してきたものの、本来なら敢えて彼氏に選ぶタイプではない。
まして賢は二回生。
まさか年下など、今まで一度も考えたこともなかった。
それなのに…
こうして二人してお茶を飲むのも、もう一度や二度じゃない。