取りあえず、新しい女をゲットしたことで正体不明のモヤモヤはいったん解消したようだった。



年上の女性なら何度かつき合ったことはあるが、OLは初めてだったから何もかもが新鮮だった。



夕暮れのオフィス街での待ち合わせもそれなりに刺激的だったし、学生では行けないような高級なお店にも何度か連れて行ってくれた。



カオルのことを愛しいとこそ思わなかったが、これといった不満もなく、勇介は久しぶりに恋愛ごっこを堪能した。



「ねぇ~、今から勇介の家に行ってもいい?」



有楽町で映画を観た帰りのことだった。



車を運転しながら、カオルが甘えた声で言った。