照明の加減で顔はよく見えなかったが、インナーのホルターネックが豊かな胸をさらに際立たせている肉感的な女だった。



誰だ?



勇介の心の呟きが聞こえたのか、



「ほら、あたしよ。カ・オ・ル。さっき、梨花子の隣に座ってたでしょ?」



女は首を45度に傾け、片耳のピアスをいじってみせた。



「あいつらってサイテーよね。いい気味だわ。それよりこんな合コン、バックレない?」



うざいって。



そのまま無視して行こうとする勇介に、カオルは猫撫で声ですり寄ってきた。



「あ~ん、ちょっと待って~」



しかし、まとわりついてくる女をむげに追い払っても急いで行く宛もない。



今夜はこいつで手を打つか…