「大丈夫かな。博士、ほんとに来てくれるかな」



心を許した途端、亜弓は普通の小学五年生になった。



「大丈夫よ。来てくれる」



「どうして?どうして来てくれるって言いきれるの?」



亜弓は駄々っ子のように美里を問いつめた。



美里は何度も同じ言葉を繰り返した。



「大丈夫、きっと来てくれる」



「どうして?どうして…」



美里は亜弓の言葉を遮り、その小さな肩を大きく揺さぶった。



「亜弓ちゃん!大好きな人のこと、信じなくてどうするの!」