『真中…』



そう言って、素早く唇を奪った勇介。



『おまえが…好きだ』



二度目のキスは、息をするのも忘れるほど情熱的だった。



おまえは俺のものだと唇に焼印を押しつけられたようで、思い出す度にからだの芯がじんと熱くなる。



井ノ原くんに会いたい。



もう一度、強く抱きしめられたい。



もう、何もかも手につかなくなってしまった美里は、近所のコンビニで気分転換でもしようと着のみ着のまま家を出た。



しかし、美里の足はコンビニを素通りし、気がつけばホームで電車を待っていた。