でも、さっきは“結婚相手なら教える”って言って隠したんだから…。

 …この質問は、彼女なら教えてもいいってこと?




「き、キスなんかでごまかされないからっ…!答えて、壮士センパイ」


「…言いたくない」




 やっぱり、教えないとは言わない!




「彼女に隠し事するの?」


「…瑠奈」




 じっと、私の目を見つめた壮士センパイは、問答無用で私の唇を食べた。

 それだけに留まらず、私を深く味わいだした壮士センパイに、気絶寸前まで追い詰められ…。




「秘密があっても、俺が瑠奈を愛してるっていうのは、充分伝わっただろ?まだ足りないって言うなら…」


「わ、分かった!もう聞かないからっ!」


「ん」




 色気たっぷりに微笑んだ壮士センパイに、私はやっぱり唇を()まれて、この人の彼女になると心臓が保たないと学んだ。

 タイムリミットのチャイムが鳴ったのは、それから40分もあとのこと。