どうしても警戒する気持ちが強くて、保険を何重にもかけてしまう。
「機密性が高い案件なのか。2週間前ってことは、西條くんが転校してきたのもそれ絡み?この2週間はどうしてたんだ?」
「それも…えっと、言えません」
「…西條くんは八代のバディになったんだよね。どうして八代に依頼しないの?」
「壮士センパイには…断られました」
浜川さんはため息をついて、あごに手を当てながら考えこんだ。
断られるかも、と思って、私はとにかくメリットを提示しようと口を開く。
「先ほども言った通り、報酬は充分に支払います。100万でも、200万でも」
「…西條くん、ごめん。その依頼は受けられない。どうしても困っているなら八代に頼むといいよ、俺よりも八代のほうが優秀だし」
「浜川先輩っ!」