途中、先生と遭遇して小言を言われたりしながらも、寮の自室に戻った。
一昨日から情報収集をしているセージは、私を見るなり、背筋を正すように灰色の体を伸ばす。
「お帰りなさいませ、お嬢さま」
「ただいま。それで、浜川さんはどういう人だったの?」
棚の上に止まっているセージを見ながら、私は硬いベッドに腰を下ろした。
私も一昨日からきつい授業だけ休んで、浜川さんの様子を見に行ってるけど…。
「結論から申しますと、浜川さまは誠実な好青年でございます。人に頼られれば力を貸し、よく人を気遣い、自室では訓練にはげむ」
「ただの真面目な人ってこと?」
「そのようでございますね。浜川さまが頑張る原動力は、幼なじみである女性にあるようです」
「ふぅん」