「ねぇ、浜川さんってどんな人?3年A組だって聞いたけど」


「あぁ、浜川先輩はいい人だぜ。しかも学園のナンバー2、実力で言えばあの人が一番のバディ候補だよな」


「…バディっていうのは?」




 重い体を起こしてクラスメイトの顔を見ると、「知らないのか」とおどろいた表情をされた。




「成績トップの3年は、就職支援としていつでも授業を休めるんだ。バディは、その人が仕事の相棒として指名する生徒のこと」


「バディも、成績トップの生徒同様、いつでも授業を休む権利を持ってる。日中でもボディーガードの仕事を受けれるってことさ」




 別の男子も説明に加わって、なるほど、と納得する。

 さらっと、とんでもないものに指名されたんだ、私…。

 でも、壮士センパイは私の正体を知ってるわけだし…誰のボディーガードもしないって言ってたし。