そうか、ってなに!?

 見つめられてるだけで体温が上がっちゃうし、低い声が耳に入る度に心臓が跳ねるし…!

 この人にとんでもなく振り回されてる、私…!




「瑠奈、3年A組に浜川ってやつがいる。この学園で2番目に優秀な生徒だ。雇うならそいつにしておけ」


「だから名前で呼ばないでって…!~~っ、わ、私にキス、したならあなたが雇われてよっ!」


「俺はそういうガラじゃない。キスは調査代だ」


「私のファーストキスはそんなに安くないからっ!」


「ファーストキス、ね」




 ふ、と口元を緩めて、八代(やしろ)、さんは私の唇を指先でなぞった。




「安く買ったつもりはない。どんな秘密も暴いて、瑠奈に四條(しじょう)元嗣(もとつぐ)の全てを見せてやる」


「っ、」