は!?なにあれ!




「やだ、笑った…!?きゃ~ん、初めて見たかも~!」




 先生は顔に両手を添えて、くねくねともだえる。

 彼女なのに無視されたことは問題ないらしい。

 今までお世話になったときはデキる女性って感じだったのに。




「あ、あの…」


「あぁ、ごめんなさいね。私たちのことは内緒にしてくれる?」




 声をかけると、振り返った先生はうしろ手に扉を閉めながらウインクをした。

 あの人が私のことも黙っていてくれるなら、という意味でうなずいておく。




「あの人って、何者なんですか?」


「モテモテな私の心を射止めた彼が気になるの?」




 凄い、自己肯定感高い。




「いえ、あの、助けてもらったので…」