「壮士センパイが私に…それから、四條家に害を与えないなら、縁を切らなくても、いい、よ…」


「…」




 うなずいて欲しい。

 縁を切りたくないのは私のほうだから。

 答えを待って、うつむいていると…「瑠奈(るな)」と呼ばれた。


 怖かったけど、その声に優しい響きがあった気がして、勇気を振り絞るように顔を上げる。

 すると、最初のように突然に、断りもなく。

 壮士センパイが、私の唇を()む。




「好きだ」


「えっ…」




 かぁっと、顔に熱が集まった。

 好、き?今、私、好きって言われたの?

 …壮士センパイに?




「俺が瑠奈に、瑠奈の周りに害を与えることはない。ボディーガードにはならないが…」