セージの小言を聞いて、私はお弁当のふたを開けた。
割りばしを割って、ポテトサラダを口に運ぶ。
「ボディーガードでございますが…浜川さまを再び勧誘されてはいかがでしょう?」
「一度断られたのに?」
「怪しい話ではないと証明すればいいのです。身分を明かして」
「うーん…」
まぁ、浜川さんは護國学園のナンバー2だし、人柄もいいから、信用していいのかもしれないけど。
やっぱりお父さまの影がちらついて、どうにも信じきれないんだよね…。
ぱくぱくとお弁当を食べ進めながら、私はため息をついた。
「お父さまにも、裏があったわけでしょ。おじいさまは元からあんまり信頼してないような口ぶりだったけど」
「えぇ。旦那さまは大層な野心家だと常々仰っておられました。それが四條家の成長に役立つと」