「日直ー!」


「はいよー」


「ぜぇっ、ぜぇっ…」




 しんどすぎて動かない体を日直の男子が(かつ)ぎ上げて、水道の隣まで運んだ。

 一歩も動けないし、指先ひとつすら動かせない…。

 私、こんなところでなにやってるんだろうなぁ…。


 ボディーガードを探すため、そしてその間、自分の身を守るために護國(もりくに)学園に転入したのに。

 ふたを開けてみれば、きつい授業にバテてなにもできず、授業を休めるようになっても有望株の雇用に失敗して…。

 ずっとボディーガードにしたいと思ってた人は、裏社会を統括(とうかつ)する極悪一族の一員。


 こんなだから、お父さまに命を狙われるのかな…。

 ううん、お父さまが私を始末したいのは、隠し子を四條家の跡取りにするためだったっけ。