「無事ならばよかったのですが。私がどれだけ心配したとお思いですか」


「ごめんってば」




 すぐにお説教してくるセージに答えてから、今の会話で壮士センパイを起こしてしまっていないか、慌ててベッドを確認する。

 でも、壮士センパイは息をしているのか心配なほど、静かに、そしてきれいに眠っていた。

 そういえば、壮士センパイは唯一朝に弱いんだっけ…?




「お嬢さま。あの方が夜城(やしろ)家の人間である証拠を探すなら、今が絶好の機会なのでは?」


「えっ、壮士センパイが寝てる横で探すの…!?いつ起きるか分からないのに」


「眠っている横で、というのは元よりではございませんか。目覚めのきざしが見られれば、私がすぐにお知らせいたします」


「…分かった」




 確かに、元々寝てるのを期待して忍び込もうとしたんだし…夜も朝も関係ないか。