セージがインコじゃなくて人間だったら、こんな状況でも身の回りの世話をしてもらえたのに。

 まぁ、人間じゃないから信用できたんだし、寮にも連れて来られたんだけど。




「今日は実践だったっけ?あれ好きなんだよな~」


「分かる、やっぱ実践が一番アガるよな」




 足を投げ出して座ったままうなだれていると、知らない声が聞こえてきた。

 次にグラウンドを使うクラスが出てきたみたいだ。

 いよいよ教室に戻らないと…。




「ん、なんだあれ?」


「あぁ、うわさの落ちこぼれ転校生じゃね?」




 他のクラスにもあだ名が広まっているなんて、いたたまれない…。

 でも仕方なくない!?

 一般人としても生きていけるように育てられたから、令嬢としてはわりと異端なほうだけど、私これでもお嬢さまだし!