「うわぁー懐かしいっ!久しぶりに来たよぉー!」

グミちゃんと近くで交流を深めていくたびに思っていた。
万華鏡みたいな瞳だって。

グミちゃんは喜怒哀楽の表現がとっても″得意″な子だった。
特に、嬉しいとか楽しいの表現が。

万華鏡みたいにクルクル変わる瞳の表情が、
嬉しい時にはキラキラに見える。

そんなグミちゃんを微笑ましそうに見守っている巫女ちゃんの表情も優しくて、いいなって思った。

「俺も俺も。小学生以来かも」

男子達もテーマパークを見て小さい子どもみたいに顔を輝かせた。
なんだか可愛い……って言っても、実は私もかなり胸が高鳴っている。

テーマパークに来たのも、もちろん久しぶりだし
クラスメイト達となんてそれこそ一度か二度くらいしか記憶にない。

私達が中学二年生くらいの頃だったか。
このテーマパークは経営不振を理由に閉園寸前だった。

一年前、間宮グループが買収し、経営を立て直したことは世間でも話題のニュースになっていた。

だから初めて翠に出逢った時、私の翠へのイメージは「あの凄いお金持ちのおうちの子」だった。

閉園寸前にまで追い込まれていたパークは見違えるほど客足は増える一方となったけれど
今でも新たなイベント立ち上げとか、アトラクションの改善は続いているらしい。