「入るよー?」
返事はなかったけど私は気にせずドアを開けて中に入る。
「・・・そっ総長?!来たんっすか!」
「総長の幻覚が見える・・・」
「俺たち死ぬんかな・・・」
「儚い人生だったぜ・・・」
おいおい、なに勝手に死のうとしてるの。
最初の1人しか私がココにホントにいるって信じてないぞ?
ってかマジで13人いるな・・・。
それに足や腕、指や鼻、顔面など。
酷い人は何か所も骨折している。
「かわいそーに・・・」
・・・とは言ってるものの、原因は私の新入だ。
私が悪いわけで・・・。
「・・・これじゃ怒れないね」
1人で呟いて、私は自然と笑みを零す。
「・・・ぅおっ・・・?!」
「見たか今の!!」
「見た!絶対零度の笑み!」
おいおい、本日二度目のおいおいです。
「はぁ・・・そんなに殴り合いになるほど盛り上がったの?」
「・・・はい・・・」
「それはそれは・・・喜んでいいのかな?まぁ、そーゆーことにしとくよ。今回は不問にするからこれから気を付けてね」
私はそう締めくくって、笑みを浮かべながら部屋を出た。