倉庫に集まると、舞台のようなものの上に総長たちが立っていた。
総長たちは幹部が着れる特攻服を着ていて、胸にバッジを付けている。
                                                                   
総長は、金の装飾が入った黒の特攻服にルビーが嵌め込まれたバッジ。
                                                                
副総長は、銀の装飾が入っ黒のた特攻服にサファイアが嵌め込まれたバッジ。
                                                                
幹部の3人は、同の装飾が入った黒の特攻服に。
                                                               
今の(れいん)の立ち位置の人がエメラルドが嵌め込まれたバッジ。
                                                                 
今の(ぴいち)の立ち位置にいる人がアメジストが嵌め込まれたバッジ。
                                                                     
今の(べりい)の立ち位置にいる人がダイアモンドが嵌め込まれたバッジ。
                                                               
どれも輝いていて、メンバーの憧れの存在。
                                                                     
私たち幹部候補は白の装飾が入った黒の特攻服にタイガーアイが嵌め込まれたバッジ。
                                                                 
それ以外の、次期幹部候補や下の子たちの特攻服は真っ黒だ。
                                                             
「幹部発表するぞ~!」
倉庫にひときわ大きな総長の声が響き、メンバーのみんなが私たちを期待のこもった目で見つめる。
「幹部から発表するぞ!」                                                                    
総長は幹部候補の私たちを見つめ、大きく口を開けた。
                                                                                                                                     
「幹部ゥ!苺!」
                                                                    
「はい」
                                                                 
苺が壇上に登りダイアモンドのバッジを付けた人の前に立つ。
                                                                      
「幹部ゥ!桃!」
                                                                 
「・・・はい」
                                                               
桃は面倒くさそうにアメジストの人の前に。
                                                                
「幹部ゥ!雨!」
                                                               
「は~いっ!」
                                                                
雨はニコニコと笑いながらエメラルドの人の前に。
                                                                       
「副総長ォ!(すかい)!」
                                                                
「はい」
                                                                
空は優雅な足取りでサファイアの人・・・副総長の前に。
                                                                  
「最後ォ!総長ォ!・・・(むうん)!!」
                                                             
「はーい」
                                                                    
呼ばれた私は総長の前に立ち、ニッコリ笑いかける。
「じゃあ現幹部はコイツらに特攻服とバッジを渡せェ!」
総長の言葉で幹部たちがバッジをはずし、特攻服を脱ぐ。
私たちも特攻服を脱ぎ、近くにいた次期幹部候補・・・今から幹部候補になる雪たちに投げ渡した。
「・・・月」
丁寧に私に特攻服を着せ、バッジを付けてくれる総長。
「はい」
「お前ならチュリを纏められるだろうというコトになって総長が決定した。月は女だが、男に勝る力を持っている。すべてを使ってチュリに貢献してくれるコトを願う」
「もちろんです。3年と少しでカディに行きますからね。そしたら私がカディの総長になるので。総長は私にまた特攻服とバッジ、くださいね?」
つまり、カディでも総長になってくださいね、と言う。
「頑張る。・・・さぁ、お前たちの代も期待してるぞォ!」
総長はキリッとした顔つきで叫び、副総長・・・いや、前副総長たちと倉庫を出て行った。