【バレたっ!】





じっと、彼を見つめていたら急に彼がこっちを振り向いた。





っ!




やばっ気づかれたっ!!


彼はずっとこっちを見ている。




ど、どうしよう…!


絶対変な人だと思われた…!


「あ、あの私はその…怪しいものじゃ…」



何か言わなくちゃと思い、必死に弁解してたが、



「おい」


ビクッ



彼の声に遮られた。




「はっ、はい!!」

「…お前今、聞いてた?」


えっ

聞いてた…?

歌のことかな…


「あ、美しい歌声だったので…そのつい!す、すみませんでした!」


バッと、頭を下げて謝罪する。