梶くんが優しく笑って私のおでこに自分のおでこをくっつけてきた。



「前にさ、屋上で線香花火やった時に俺が勝ったじゃん?あの時のお願い、今言ってもいい?」


「なに?」


「芸能人とか一般人とか、そういうの全部関係なしにずっと俺の隣にいてください。好きだよ、愛菜。俺と付き合って」



消えそうになりながらそれでもずっと耐えていた火が、もう一度激しく燃え出した。



「私も、梶くんが大好き!」



優しく頰に添えられた梶くんの手に自分の手も重ねて、これから来るであろう幸せな瞬間のためにそっと目を閉じる。



やっぱり私たちの恋は運命だったのかもしれない。


巡り巡ってもう一度戻ってきたこの恋を、私はもう二度と手放さないと心に誓った。



今度は二人で、この恋の火を灯し続けていこう。