「え、愛菜ちゃんに蒼くん!?」


「こんにちは。俺たちも花火しに来ちゃいましたー」



きゃあと女子たちの黄色い歓声が上がり、隣で苦笑いをする。



「はいはい、この花火使って!」


「こっちもあるよ!二人と花火できる夏とかもう夢みたい…」



梶くんの姿を探すけど、あっという間に生徒たちに囲まれてしまい身動きが取れない状況になってしまった。



「愛菜ちゃん、追加の花火あっちから取ってきてー」


「え、あ、うん」



速水くんがさりげなく輪の中から出してくれて、おかげで体が軽くなる。


今のうちに、梶くんを探さないと…!