「愛菜、今日のこの後の予定は二時間後とかだから、先にどっかで夜ご飯すませちゃう?」


「そうだね」



そんなことを話しながらカナちゃんと階段を下っていると、梶くんと夏希ちゃんがちょうど階段を上がってきた。



「もう帰んの?」


「うん。次の仕事まで二時間くらいあるから、ご飯食べに行くとこ」


「じゃあおまえも手伝いに来れば?今から明日の撮影で使うプール掃除、残ってる生徒たちとやるんだけど」


「えっ」



なにそれ、楽しそう。


カナちゃんを振り返ると、仕方ないなあといった顔で「ちょっとなら行ってきていいよ」と言ってくれた。



「え、愛菜ちゃん!」