「こんにちは！〇〇高校から来ました。入野賢斗です！よろしくお願いします。」



ドキッ。



爽やかな笑顔を振りまいて、深々と頭を下げる転校生。



「イケメンなんて来ない。」そう思っていた私。



くっきり二重に整った眉毛。筋のとおった高い鼻に薄く血色の良い唇。



スラッと伸びた背丈に真ん中で綺麗に分けられたサラサラな髪の毛。



本当に非の打ち所の無いイケメンだった。



思わず見惚れていると前の席の男友達、白瀬一磨が「何見惚れてんだよ笑」と面白そうに笑ってからかってきた。



それに腹が立って「見惚れてないし！でもかっこよくない！？」と早口で答えた。


その後私は「あっ。」と声を出した。やばい。言っちゃった。一磨とはいえかっこいいとか言っちゃうなんて…



1人で頭を抱えていると


思ったより一磨は気にすることなく、いや。少し不機嫌そうに「ふぅーん。そっか」と呟いた。



何か私悪いことしたっけ？



特に心当たりは無かったので無視して先生の話を聞いた。