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プルーから話を聞いた私はめまいを感じてベッドに座り込んでしまった。
それでもまだ頭がクラクラする。

「嘘でしょ。最近のママを見ておじさんはそんなことを言い出したの?」

「あぁ。城内で急にいい噂が経ち始めたから、余計に疑ってるみてぇだな。下手すりゃエレーヌは今日毒殺されるぞ」

毒殺という単語に背筋がぞっと寒くなる。
令和の日本では考えられないようなことでも、ここでは当然のように起こりうる。

マルセルが城内にいても決して気を抜かないのは、あちこちに敵がいるからだ。
「どうする? もう時間はないぞ」

「そう言われても……」
ママと私のダンスを披露する舞台はまだ整っていない。

できれば次の国立記念日にでもと考えていたところだ。
だけどそれまでにはまだ一月もある。

その前にママが暗殺されてしまう可能性は十分にあった。