感情が高ぶり、涙がブワリと溢れ出す。
そのまま両手で顔を覆ってカーペットに両膝を付いてしまった。

一旦涙が出始めるとなかなか止まらない。
ひっくひっくとしゃくりあげて苦しいのに自分じゃ止められない。

「大丈夫だから。あんな立ち話程度のことをエレーヌに聞かせてみろ。自体はもっと悪くなるぞ」

「じゃあ……ひっく……どうすればいいの?」
「とにかく俺たちにできることを考えよう。焦っちゃダメだ」

「……わかった」