「あの可愛い先輩、渚 千尋先輩だよっ!」

 目をキラキラと輝かせ、語る愛奈

 ほんと、好きだなぁ。千尋先輩のこと

 でも、私には敵わない相手。

 強すぎる、私とは比べ物にならない

 愛奈が、熱く語っている中私はぼやーっと愛奈のことを見ていた

 「おーい?生きてるー?」

 目の前で手を振られ、私ははっと我に返る

 「大丈夫?体調悪い?」

 心配性な愛奈は、私にグイグイとくる

 「大丈夫だって、少しぼーっとしてたw」

 「それでね、」

 と、続きを語ろうとしているところを私は止めた

 「ごめん、先輩のところ行ってくる」

 「…え、あ、うん」

 無言のまま、先輩の所へ向かう

 って、なんで私…先輩のところに…?

 …ま、いいや。相談みたいなもの話したいし

 私は、屋上に向かい扉を開ける

 先輩は、扉の横で眠っていた

 「あ…」

 そっと、扉を閉め先輩の隣に座る

 少し距離を置いて。

 触るのを躊躇っていると、先輩が起きた

 「…ん、?」

 私は、どうも、と頭を下げる

 「渡辺 琉衣です。中学の時、同じ学校でした…覚えてますか?」

 先輩は、ぼーっとしながら私を見つめる

 恥ずかしい…

 すると、あー!っと手をポンっと叩く

 「思い出した思い出した、w体育祭の時、派手に転んだ子でしょ?」

 …え?

 …あ、

 「…は、い///」

 照れながら返事をすると、先輩がそれでどうしたの?と優しく問いかけてきた

 私は、もじもじしながら言う