「う〜ん……」
いつの間に眠ってしまっていたのだろう? 気づけば私はテーブルの上に突っ伏すように眠っていた。
顔を上げ、ゴシゴシ目をこすり……仰天した。
「う、嘘……!」
何と、私が目覚めた場所は見慣れた1DKの賃貸マンションだったからだ。
「え? もしかして今までずっと夢見ていたの!?」
立ち上がり、壁にかけた時計を見ると時刻は12時になっている。窓の外は明るい……と言うことは……?
「やばっ! 会社完全に遅刻じゃない! まずは連絡しなくちゃ!」
慌ててテーブルの上に乗ったスマホを手に取り、愕然とした。
「え? 何これ!? バッテリー切れ?」
電源を押しても画面は真っ暗。慌てて充電しようとケーブルを繋いでみても充電されない。
「そ、そんな……!」
こうなったら、連絡しないで出勤しよう。幸い今の自分の姿は何故か通勤着を着ている。
「よし! このまま行ってしまえ!」
悲しいかなことに社畜の本能? が働き、会社に行かなければという使命感に駆られる私。
通勤バッグを持ち、玄関へダッシュしてパンプスを履いてノブを回し……。
ガチャッ!
「……あれ? 開かない?」
ガチャッ! ガチャッ!
何度回してもドアが開かないのだ。
「な、何でよ!」
当然ドアに鍵はかかっていない。いつもなら回して押せば開くドアがまるで壁と一体化してしまったかの如く開かないのだ。
「う〜!!」
ノブは回るのに、扉が開かないってどういうこと!?
「もしかして扉が壊れた……?! それなら大家さんに電話を……!」
慌ててバッグからスマホを取り出し、気がついた。
「そうだ……スマホも使い物にならなかったんだ……」
思わずへたり込みそうになった。今の私は八方塞がりだ。
「電話もできない、そして外にも出られない……」
と言うことは……。
「うん、もう何もするのはやめよう」
私は考えることを放棄した。どうせ会社に行っても安月給でこき使われるだけなのだ。おまけに上司や先輩社員たちに理不尽な理由で叱責される……そんな思いをしてまで仕事に行く必要など無いだろう。
開き直った途端、何だかお腹が空いてきた。
「……何か食べるもの無かったかな……?」
料理をする気にもならないし、こうなったら……。
「兄さんから送られてきたお菓子でも食べようかな」
私の兄は製菓メーカーに勤務している。そこで月に2回は宅配便でダンボール一杯に自社製品のスナックやチョコ、お煎餅……等等色々送ってくれるのだ。
その為、私の部屋には室内を圧迫するほどにお菓子で溢れている。
早速、台所に置かれた段ボール箱の蓋を開けた。
「どれにしようかな……」
ダンボールの箱をガサゴソ漁り、とりあえずポテトチップスとフルーツ味のグミ、それに海苔せんべいの袋を抱えたところで、急激な眠気に襲われた。
「え? な、んで……」
食べ物の袋を抱えたまま、私はそのまま床の上に倒れ込んでしまった。
****
ガラガラガラ……
目を閉じていると、ガタガタ部屋が揺れていることに気づいた。
揺れている……?
「ま、まさか地震!?」
ガバッと飛び起き、一瞬目を疑った。
「そ、そんな……!」
そこは馬車の中だった。揺れていると思っていたのは馬車が走る振動だったのだ。
そして、椅子の上には私が自室で選んだ食べ物の入った袋が置かれていた――
いつの間に眠ってしまっていたのだろう? 気づけば私はテーブルの上に突っ伏すように眠っていた。
顔を上げ、ゴシゴシ目をこすり……仰天した。
「う、嘘……!」
何と、私が目覚めた場所は見慣れた1DKの賃貸マンションだったからだ。
「え? もしかして今までずっと夢見ていたの!?」
立ち上がり、壁にかけた時計を見ると時刻は12時になっている。窓の外は明るい……と言うことは……?
「やばっ! 会社完全に遅刻じゃない! まずは連絡しなくちゃ!」
慌ててテーブルの上に乗ったスマホを手に取り、愕然とした。
「え? 何これ!? バッテリー切れ?」
電源を押しても画面は真っ暗。慌てて充電しようとケーブルを繋いでみても充電されない。
「そ、そんな……!」
こうなったら、連絡しないで出勤しよう。幸い今の自分の姿は何故か通勤着を着ている。
「よし! このまま行ってしまえ!」
悲しいかなことに社畜の本能? が働き、会社に行かなければという使命感に駆られる私。
通勤バッグを持ち、玄関へダッシュしてパンプスを履いてノブを回し……。
ガチャッ!
「……あれ? 開かない?」
ガチャッ! ガチャッ!
何度回してもドアが開かないのだ。
「な、何でよ!」
当然ドアに鍵はかかっていない。いつもなら回して押せば開くドアがまるで壁と一体化してしまったかの如く開かないのだ。
「う〜!!」
ノブは回るのに、扉が開かないってどういうこと!?
「もしかして扉が壊れた……?! それなら大家さんに電話を……!」
慌ててバッグからスマホを取り出し、気がついた。
「そうだ……スマホも使い物にならなかったんだ……」
思わずへたり込みそうになった。今の私は八方塞がりだ。
「電話もできない、そして外にも出られない……」
と言うことは……。
「うん、もう何もするのはやめよう」
私は考えることを放棄した。どうせ会社に行っても安月給でこき使われるだけなのだ。おまけに上司や先輩社員たちに理不尽な理由で叱責される……そんな思いをしてまで仕事に行く必要など無いだろう。
開き直った途端、何だかお腹が空いてきた。
「……何か食べるもの無かったかな……?」
料理をする気にもならないし、こうなったら……。
「兄さんから送られてきたお菓子でも食べようかな」
私の兄は製菓メーカーに勤務している。そこで月に2回は宅配便でダンボール一杯に自社製品のスナックやチョコ、お煎餅……等等色々送ってくれるのだ。
その為、私の部屋には室内を圧迫するほどにお菓子で溢れている。
早速、台所に置かれた段ボール箱の蓋を開けた。
「どれにしようかな……」
ダンボールの箱をガサゴソ漁り、とりあえずポテトチップスとフルーツ味のグミ、それに海苔せんべいの袋を抱えたところで、急激な眠気に襲われた。
「え? な、んで……」
食べ物の袋を抱えたまま、私はそのまま床の上に倒れ込んでしまった。
****
ガラガラガラ……
目を閉じていると、ガタガタ部屋が揺れていることに気づいた。
揺れている……?
「ま、まさか地震!?」
ガバッと飛び起き、一瞬目を疑った。
「そ、そんな……!」
そこは馬車の中だった。揺れていると思っていたのは馬車が走る振動だったのだ。
そして、椅子の上には私が自室で選んだ食べ物の入った袋が置かれていた――