「ん?」

視線に気付いたのか徹も皇坂くんのほうを見た。

「自由に動いていいか?」

「ポジションを無視するってこと?」

突然の質問にも徹は意味を理解しきちんと返事をする。

「ある程度は守る」

「わかった、いいよ」

その言葉を聞くと皇坂くんはコートに戻って行った。

あとを追うように圭、愁斗も続いた。

「ポジション決めてやるって自分で言ってたのに何かあったのかな」

「なにか考えてるんだろ」

そんな話を2人がしていたのを皇坂くんは気付かなかった。

タイムアウトが終わり、
それぞれがコートに戻り試合が再開した。

タイムアウトが終わってから先輩たちは皇坂くんのマークを徹底的にし、
点を取られないようにしていた。

だが、皇坂くんの活躍もあってか僅かに開いていた点差は大きく開き、
私たちのクラスが勝っていた。

第2Qが終わりハーフタイムに入る。