会場から駅まで歩き、電車に乗ると、私が毎日利用している最寄り駅で降り、3人並んで公園まで歩く。

しばらく歩いていると

「あ、そういえば」

「ん?」

燈真が思い出したかのように私と皇坂くんを交互に見る。

「お姉ちゃんと皇くん付き合えました?」

「「え?」」

私たちの声が重なる。

「あれ?まだな感じですか?」

燈真の言葉が入ってこず、「え?」しか言えない私。
皇坂くんも珍しく焦っているのか何も言わない。

「2人とも両想いなんだから早くくっついてくださいよ!」

痺れを切らしたのか私と皇坂くんの手をとると、
そのまま重ねた。

「ちょっと、燈真!」

慌てて手を離そうとしたがぎゅっと握られ離すことが出来なかった。

「えっ//」

突然のことに驚きながらも握られた手からゆっくり皇坂くんに視線を移す。

「・・・ふふっ」

少し照れた横顔が見え、愛しさが溢れてしまい思わず笑みがこぼれた。
耳まで真っ赤だ、可愛い。