「球技大会楽しみだね~」

髪の毛を結び直しながら咲羅が話し出す。
今日はポニーテールにするのか高い位置で髪をまとめていた。

「そうだね!
私たちは外でやるから日焼け止めしっかり塗らないと」

「確かに!終わったころには日焼けで真っ赤っていうのは避けたいね」

結び終わったのか鏡などを鞄にしまい、変わりに日焼け止めをとりだし腕や首に塗っていた。
私も塗り直そうと鞄から取り出す。

「今日、出場してないとき応援行く?」

「応援?」

「誰の?」と聞き直そうと咲羅のほうを見たとき、
指で誰かをさしていた。

指先を辿ってみると、そこにいたのはバスケに出場するメンバーだった。
もちろん皇坂くんもいる。

「えっ」

まさかバレた、と思ったや否や

「皇坂くんがバスケしてるところ見たくない!?
今回かなり注目が集まってるからね。
体育館の人口密度やばそ~」

かなり興奮している様子は伝わってくるが声はすごく小声だった。
咲羅の目がいつに増してキラキラしているように感じる。

「練習の時点で体育館に集まるくらいだからね・・。
でも私も見たいなって思ってたから一緒に行こ!」

咲羅をどう誘って応援に行こうか迷っていたから
誘ってもらえたのは助かった。