『どうしたー?可愛い妹よ。』


「今、電話して大丈夫だった?」


こう聞くと優しく落ち着く声で何があったかを聞いてくれる。


『んっ、平気よー。それで?』


「虎《たい》ちゃんからね。このナンバーと、色のバイク知らない?って、
悪質って言ってたし智にぃ、詳しくないかなーって情報入ってないかなっーと思って、掛けちゃった。」



因みに、家族が居ないわけでも、仲が悪いわけでもなく1人の時間が欲しいと言う理由で
防音が整っているマンションを借りて住んでたんだけど、幸我に心配をされて、現在に至る。


『…ちょっーと待ってろ。』


通話越しに、キーボードの音が鳴り響く。
智にぃの返信を待ちながら、情報をSNSの方でも見つけた。


『.....バイク見つかった。目撃情報が多数あり。』


「有力?」


『うん。場所が集中してるから。』


「ホントだ。駅周辺に出没してるね。」


『みぃ、俺たちや弘樹《ひろき》もいるから
幸我たちもいるから。ちゃんと周りに頼ったり悩んだら来ること。』



「過保護…」