ピリリリリ


携帯の着信音が、鳴り響いたのは幸我でーーーー。


ディスプレイの画面を確認してしまったら
【椿《つばき》藍《らん》】と表示されていた。


「ーーーー?」


よっぽどの事がない限りかけてこない藍君からの電話に、
対応できるように静かに、幸我の膝の上から静かに降りると机の上のノートパソコンを持って幸我の傍へと戻ると、通話に出ていた。


「………はい」


『あー俺。』


ブチッ


切った幸我に、苦笑いしつつ思わず。


「…切っちゃダメなんじゃない?」


「椿《つばき》が掛けてくるのは、嫌な予感しかしない。」



静かに、言うのと同時にまた、鳴り響く。



プルルルル



「…なんだよ」



『てめー、幸我っ、何切ってんだよ‼』



藍君から、悪い言葉が聴こえた。



「関わりたくないから」


時間を確認すると、22時過ぎ。


何かが起こったとしか、考えられない。