苦笑いしながらそう言っている幸我には
どうやらバレていたみたいで。

「で?かぐや姫と逆ってのは?」


「いやぁ、かぐや姫は月に帰るでしょ?
だから月へ帰った龍平のこと思い出してて…向こうでも元気してるかなって……んっ……」


不意にキスをされ
ぎゅっと幸我の袖を掴んだ。


「…何その可愛いの。」


そう言われ顔が赤く染まった気がした
恥ずかしさで思わず顔を隠した。


「でも、顔が見えないのはちょっと残念だ。」



落ち込む幸我に、思わず出た言葉は


「見なくていい、…恥ずかしいから」


そう、私が言ったら……


「あ、今絶対可愛い顔してる!大人しく見せろっ」


幸我は、覆いかぶってきた。


「もっとキスしたい。こっち向いて。」

「……んっ」



「結構、すき……」


「ん?何が?」


「あっ、いや、なんでもない……」




照れを隠すように、顔を隠そうとするが
目が離せなくなる。




「何が、結構好きって?」




こういう時の幸我は、意地悪な小悪魔だ。