3時間目のチャイムが鳴り響きクラスのやつらも騒がしくなる。



今だに、寝ていた心彩。



椿と龍平が、優しい声で背中に手をやり起こす。



「「心《ここ》ー、心彩ー、起きて―。」」



「…………」



「心彩ー?起きて―。終わったよ授業」



もぞもぞと起き出した。



「んんっ、おはよ…りっくん、らっくん。」



寝起きの声を出し、龍平の名前を短く呼んでいた。




「おおっ、久しぶりにその名前呼んだね、心彩」




「ホントに甘えたい時にしか言わないもんね。心《ここ》」




「…………甘えたかったから。」




「今日…可愛すぎない?心彩ちゃん。
んっー、ほらっ、俺チャージする?」




出した言葉と龍平の手に絡め合う。



「…する。…少し元気出た。ありがとう。りっくん。…次なんだっけ?」




何この可愛い生き物、俺も呼ばれたいと思ってしまった。



「んっ、次は、LHR《ロングホームルーム》。そのあとは、帰宅時間だよ。」



龍平が伝えると、



「心《ここ》よかったね?」



椿が慰めていた。




「…りっくん、らっくん…今日の予定は?」



「俺はないよ?どした、甘えた?」



「うん。俺も予定ないから、心《ここ》に構えれるよー」



「構って…」



何この生き物、可愛い。