首を傾げて、ふっとミステリアスに微笑んだ。

綺麗、そう言葉が浮かんだ。

俺らも椿がいるところに近づくと、心彩は先輩の後ろに隠れてしまった。


椿と龍平がクスクスと笑いつつ言葉が
ハモって言った。


「「…人見知りと、コミュ症発動しちゃったかー。」」


1人の先輩が、代わりに、言葉を返してくれた。


「藍、心彩と龍平同じクラスみたいだから、悪いけど、面倒、頼むな。」


そんな話をしていた。


「直人さん、了解です。」


「…なーくん。」

話していたところに、天使の声というのだろうか
少し、甘い声が届いた。


「んー?……ほんとに困ったら通話してお兄ちゃんチャージに、おいで。」


そして、聴き心地の良いのと耳に優しい声だった。


「……分かった。……ありがとう」


「直人出れなかったら、俺でもいいから、ね?」



と金髪に近い色のもう1人の先輩にも甘やかされていた。


「潤《じゅん》くんも…………ありがとう。」



そう伝えると、わしゃわしゃと頭を撫でられていた。

……可愛すぎる。


後で、椿に、言われたのが。



「心《ここ》、かなり心を許すまでに時間かかる子だよ。隣の龍平は心臓が悪くて、龍平いつ、心臓が壊れてもおかしくないから心配してる。因みに直人さんは、心《ここ》のお兄さんだよ。
なんでって?顔だね。俺、入院した時に心《ここ》
と仲良くなりたくてなんとか、喋れるようになったんだ。龍平とは、すぐに打ち解けれたんだけどね?」




そう言われたのを、よく覚えている。