__午前で終了した入学式が終わり、放課後。


「一緒に帰ろ、紫乃。」


そう言ったはるくんと電車に乗っている。


「はるくんは、今どこに住んでるの...?」


ふとはるくんとどこまで一緒に帰れるのか、疑問に
思った私は尋ねてみた。


「父さんの転勤で四国の方に住んでたけど、
 紫乃と一緒の高校に通いたくて、高校の近くで
 一人暮らししようとしてたんだ。」


「そうなんだ... 。」


あれ?なんか違和感...?


あ、今一人暮らししようと(・・・・)してたって言ったよね... 。


「ほんとに紫乃のお母さんには感謝の気持ちで
 いっぱいだよ... 。」


私が考え込んでいる横から聞こえたさらなる謎発言。


「...?私のお母さん、何したの...?
 はるくんは一人暮らしではない...?」