林間学校が終わって家に帰った昨夜。


疲れたから、とはるくんに言って
お風呂のとき以外部屋に
こもりっぱなしだった。


しかし、今日は土曜日。


休みだし、はるくんと1日
全く話さないわけにはいかない。


...どうしよう。


まだまだ自分の心がぐちゃぐちゃで
いつも通り接する自信が無い。


はるくんけっこう鋭いし。


...コンコンッ。


!?


自分の部屋の中で逡巡していると
ドアがノックされた。


「...紫乃?起きてる?」


「...え、あ。う、うん
 お、起きてるっ!」
 

聞こえてきたはるくんの声に
慌てて返事を返す。


「...朝ご飯、作ったから
 一緒に食べない?」


「っ、うん!
 た、食べる!ありがとう!」


「じゃあ、下で待ってるね。」


よし。

同じ家にいるのに避けてばかりじゃ
すぐ不審に思われちゃうし、
いつも通りに話せるように
頑張らなきゃ!


決心を固めて部屋を出た。