「はるくん、久しぶり... 。
 またこうして再会できるなんて運命だねっ!」


冗談めかして言ったけど半分は本心で。


本当にまた会えるなんて。
ましてや同じ高校、同じクラスになれるなんて。


もしこれが夢だったら、起きた瞬間絶望するだろう。


「ふはっ、運命かぁ。
 俺は約束通りに紫乃を迎えに来ただけだよ。
 やっと会えたね、紫乃。
 ふふ、ごめんね、運命じゃなくて。」


「...っ!?」


...なんかすごく心臓が速くなった。


顔も少し熱い気がする... 。


「...えっとー、あの、紫乃?
 なんか二人の世界なとこ悪いんだけど、
 あと2分で先生来ちゃうし... 。
 みんなすごい注目してるし...。
 話すのは入学式終わってからにしたら...?」


その声で我に返った。
急速に体の熱が引いて、冷や汗が出てくる。


「へっ!?そうだね!ありがとう優愛ちゃん!
そうする!はるくんまた後でね!」


「うん。また後で。」


...やばい、なんかもう周り見えてなかったよ。


優愛ちゃんに声掛けられて、だいぶ慌てて喋ったから
はるくん笑いこらえてたし... 。


__私は心のなかで頭を抱えた。