「なんか近くの廃病院でやるって
 言ってなかった...?
 ていうか、暗いだけでも怖いよ...」


「...昔から紫乃は、暗いの苦手だもんね。」


「わっ!?」


急に後ろから話に入ってきた
はるくんに驚く私。


肝試しの前だから緊張している
私からしたら、だいぶ心臓に悪かった。


「...ごめん。びっくりさせちゃった?」


クスっと笑ったはるくんに顔が熱くなる。


「...っ、ぜんぜん大丈夫だよ!?
 肝試しに緊張してて、
 こんなことでびっくりするとか
 あるわけないもん!!」


...あれ、なんか自爆してない?私。


「...ふっ...ふふ、ふふふ... 。」


笑いをこらえ切れていないはるくん。
そんなに笑ってるのレアだね... 。
なんか複雑。


「...ぷっ!あはははっ!」

「はははっ!天然すぎ!
 面白すぎんだろ、紫乃ちゃん!」


吹き出した優愛ちゃんと、
はるくんの隣で遠慮もなく爆笑した西村くん。


うっ...穴があったら入りたい... 。