__お風呂上がり。


服を着て、髪の毛を乾かそうとすると
ドライヤーが無いことに気付いた。


はるくんが使ってるのかなぁ。


タオルを首にかけてリビングに行く。


ガチャ。


「あ、紫乃。おかえり。」


ちょうど乾かし終わったのか、はるくんは
ドライヤーを持って、ソファーに座っていた。


「ただいま。はるくんドライヤー使い終わった?」


「うん。ついでに紫乃の髪も乾かすよ。」


...へ?なんで!?


「い、いや、自分で乾かすからいいよっ!」


「...紫乃の髪の毛乾かしたい。...だめ?」


っ!? か、かわいい...っ。


捨てられた子犬のような目で上目遣いしてくる。


「...っ、わかった。お願いします... 。」


庇護欲を掻き立ててくるようなはるくんに、
あっけなく負けてしまった。