校舎の前まで着くとクラス分けのパネルの前は人で溢れていた。



少し待っていようかな。



周りに目を向けると、同じクラスになったのか仲良く抱き合って喜びあってる子やクラスが離れたのか悲しそうにしてる子もいた。



ふと、前まで仲が良かった人達と目が合うがすぐにそらされてしまった。



まぁそうだよね...あ、少しすいてきたかな。



えーと私のクラスは〜あ、あった!えーと、2組か、知らない人達ばかりだな。


でも、逆に良かったのかもしれない。


さっきの子達と同じだったら少し気まずかったかもしれないな。



悲しいような嬉しいような複雑な気持ちだ。



クラスもわかったので靴箱に向かいスリッパに履き替える。



私は3-2なので3階まで階段で上がる途中、


「おはよー」
「おはよー!何組だった?」
「はよ〜クラス離れたな〜」


など周りが騒がしくがやがやしているなか、私は1人静かに誰とも言葉を交わさずに教室に向かう。



教室の前に着き、ふーっと1呼吸おいて開いているドアから入り自分の席を確認し席を探す。



自分の席に着くと、鞄から本を取りだした。



ふふ、楽しみにしてたんだよね。


本を開いて、ふと教室に見渡し、耳を傾ける。



教室からは楽しそうに笑う声や話し声が聞こえてくる。



そんな様子を見て私は少し悲しくなったような気がした。



ま、今更思っても仕方ない。



私はみんなと同じ会話が出来ないからね。