「ゆっ、夕陽(ゆうひ)さん、お友達ですか?」
「ん? あぁ、忘れてた、ごめんごめん、南瀬(みなせ)。輝夜、この子は南瀬っていうんだ。南瀬稔(みなせ みのり)!」
夕陽っていうのは、英梨々の苗字だよ。
稔ちゃんは、そそそっと英梨々の背中に隠れちゃってて、あんまり顔が見られない。
「稔ちゃん? 怖がらなくていいよ! 私、月姫輝夜! 輝夜って呼んでくれると嬉しいなぁ〜。あっ、軽々しく稔ちゃんなんて、ごめんね? 嫌だったかな……?」
恐る恐る聞くと、稔ちゃんはブンブン首を横に振った。
おさげにしている濃い紫色の髪が右往左往して、同じ色の目も、違うって反対してるみたいにギュッてつぶられてる。
ホッ……とりあえず一安心。嫌ってわけじゃなかったみたい!
「か、輝夜さんって、呼ばせてもらいますねっ……あと、私、夕陽さん以外友達がいなかったので、嬉しいです。……わっ、私と友達なんて嫌でしたか……?」
「ううん! 全然嬉しいよ! 私も友達ができるか不安だったんだ。仲良くしようね、稔ちゃん!」
「おぉ〜、さっすが輝夜。誰とでも仲良くなれるフレンドリー能力の使い手だね〜。あたしはこのちょっと怖い顔のせいで、友達輝夜と南瀬ぐらいしかいなかったんだよね。あっ、南瀬、あたしも稔って呼んでいい?」
パチパチパチと拍手して、私の肩に手を回した英梨々は、いつもの懐かしいニカッとした人懐っこい笑顔を屈託なく向けた。
ははっ、変わらないなぁ、本当、英梨々は!
私もつられて、ニカッと笑っちゃう。
「も、もちろんです、夕陽さん! じゃあ私も、英梨々さんって呼ばせてもらいますね……?」
疑問形で聞き返す稔ちゃんに、英梨々はオッケーって意味を込めて、グッと親指を立てた。
そんなこんなで、私達は同じクラスなことを喜んでから、教室に向かったんだ。
って、あれ? 教室に近づくにつれて、うるさくなるし、人だかりができているような……?
身長が低い私は、ヒョコッとジャンプして人混みの奥の中心にいる人を見つけた。
あっ、星宮くんだ!
見間違えるはずのない、漆黒のサラサラの髪。冷ややかな視線で、氷漬けになっちゃいそうな深い青の目。真っ白な雪のような肌に、スッと通った鼻筋に、凛とした横顔。
……イケメンだ、これが。
改めて見てみて、わかったんだ。
「ん? あぁ、忘れてた、ごめんごめん、南瀬(みなせ)。輝夜、この子は南瀬っていうんだ。南瀬稔(みなせ みのり)!」
夕陽っていうのは、英梨々の苗字だよ。
稔ちゃんは、そそそっと英梨々の背中に隠れちゃってて、あんまり顔が見られない。
「稔ちゃん? 怖がらなくていいよ! 私、月姫輝夜! 輝夜って呼んでくれると嬉しいなぁ〜。あっ、軽々しく稔ちゃんなんて、ごめんね? 嫌だったかな……?」
恐る恐る聞くと、稔ちゃんはブンブン首を横に振った。
おさげにしている濃い紫色の髪が右往左往して、同じ色の目も、違うって反対してるみたいにギュッてつぶられてる。
ホッ……とりあえず一安心。嫌ってわけじゃなかったみたい!
「か、輝夜さんって、呼ばせてもらいますねっ……あと、私、夕陽さん以外友達がいなかったので、嬉しいです。……わっ、私と友達なんて嫌でしたか……?」
「ううん! 全然嬉しいよ! 私も友達ができるか不安だったんだ。仲良くしようね、稔ちゃん!」
「おぉ〜、さっすが輝夜。誰とでも仲良くなれるフレンドリー能力の使い手だね〜。あたしはこのちょっと怖い顔のせいで、友達輝夜と南瀬ぐらいしかいなかったんだよね。あっ、南瀬、あたしも稔って呼んでいい?」
パチパチパチと拍手して、私の肩に手を回した英梨々は、いつもの懐かしいニカッとした人懐っこい笑顔を屈託なく向けた。
ははっ、変わらないなぁ、本当、英梨々は!
私もつられて、ニカッと笑っちゃう。
「も、もちろんです、夕陽さん! じゃあ私も、英梨々さんって呼ばせてもらいますね……?」
疑問形で聞き返す稔ちゃんに、英梨々はオッケーって意味を込めて、グッと親指を立てた。
そんなこんなで、私達は同じクラスなことを喜んでから、教室に向かったんだ。
って、あれ? 教室に近づくにつれて、うるさくなるし、人だかりができているような……?
身長が低い私は、ヒョコッとジャンプして人混みの奥の中心にいる人を見つけた。
あっ、星宮くんだ!
見間違えるはずのない、漆黒のサラサラの髪。冷ややかな視線で、氷漬けになっちゃいそうな深い青の目。真っ白な雪のような肌に、スッと通った鼻筋に、凛とした横顔。
……イケメンだ、これが。
改めて見てみて、わかったんだ。