すると、そこから雅くんの体温が伝わってきて、なんだかホッと安心しちゃったんだ。

「こっちにおいでぇ……こっち向いてぇ……」

「ひゃあーっ!」

 それでも怖いものは怖くて、絶叫と悲鳴が混じった声を響き渡らせていたのだった。

 でも、さっきよりかは怖くないって思えたのはたぶん、雅くんと触れていたからなんだろうなぁ。

 そう思いながら、お化け屋敷を出た。

「雅くん、やっぱり怖いよ〜っ」

「怖がりなんだな、輝夜は」

「だって、怖いんだもん……」

 いじられちゃって、少し怒った私は、雅くんの意外なところを言い放つ。

「雅くんだって、可愛いもの好きなんだよね。意外だなぁ〜」

「っー。う、うるさい。仕方ないだろ……」

 照れてる雅くんを見て、私の恋愛度数はドギュンッと上がっちゃったんだけど。

 また、楽しい一日になったなぁって、思い出がまた一つ出来上がったんだ。