湯山はびっくりしてハッと顔を上げた。


「なんで泣いてるんですか?」

心配気に近づいて話しかける。


「コンタクトがズレてて痛たたた…」

フッと笑いながら「優しいのね、心配して追っかけてきてくれたの?」


気持ちを全て見透かされた気がした。
さっきよりも更に顔を赤らめながら舞斗は「先生が気になって…だって泣いてたから」


「ありがとう」


しばらく無言が二人を包み込んでから舞斗は我に返り、自分は憧れの人として湯山を一方的に知っているけど、湯山から見て自分は気持ち悪い謎の少年ではないか?と不安になり始めた。